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2012.09.16

書評<光圀伝>

徳川御三家の一角である水戸藩の二代目、徳川光圀の激しい半生を描いた伝記。世が戦国乱世から太平の世に移りゆく時代に生き、後世に多くの伝説を残した男の生き様を描く。

あんまり江戸時代の史実に詳しくないことを前提で感想を記す。
虎のような激しい気性と持ちながら、その情熱を詩や史書編纂といった”文”にかたむけた男の人生をその出生から逝去まで描いた伝記だが、光圀その人よりもむしろ、光圀がその人生の中で出会った傑出した人物たちの方がむしろ印象に残る作品である。光圀と同じく激しい気性の父、豊かな包容力で光圀を支えた兄といった肉親、そして宮本武蔵をはじめとした光圀が”師”と仰いだ人物たちもまた偉人だったからこそ、光圀という人物が形づくられた。その人物たちとのやり取りこそが、本書の読みどころであろう。
原稿用紙1500枚の大変な長編だが、次々と光圀の人生を駆け抜ける人物たちのおかげで決して退屈することない、時代小説となっている。

初版2012/09 角川書店/ハードカバー

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