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2012.11.25

F-102A(CaceX) Day4th

愛するチームが優勝を決定する試合と、その後のセレモニーは何度見てもいいもんやね。
そんな感じでNHKやらスカパーやら録画でサンフレッチェ優勝の余韻に浸っていたので、デルタダガーの進行具合もちょっと中途半端。

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接着面とパテ埋めしたところをサンディング。マスターというメーカーの金属製ピトー管(ハセガワ用)を機首に差し込んで調整。その後サーフェサー吹き。ガシガシやったわりには大きなミスがない様なので、レドームと金属色塗装の下塗りとしてエアインティークと胴体尾部にブラックを吹いた後、インティークはクレオス特色のスーパーアイアン、胴体尾部はクリアーオレンジ多めのオリジナル黒鉄色で吹きつけ。本来は、ここからマスキングして本体塗装ですが、今日のところはここで時間切れ。

さて、来週末は空自の新田原基地航空祭。予報はまたしても雨模様ですが、今度も予報が外れることを願ってます。

サンフレッチェ広島、2012J1リーグ優勝によせて

サンフレッチェ広島が2012年のJ1において、チャンピオンを獲得しました。Jリーグが開幕して20年、初のタイトル獲得です。
自分がホームスタジアムにあしげく通う、いわゆるサポーターであったのは1995年の半年ほどでありました。その後は転勤により生まれたところを遠く離れ、ホームあるいはアウェイのゲームにたまに顔を出すだけ。そんな自分でさえ、優勝決定後の森保監督のスピーチに貰い泣きしたぐらいです。昨日のビッグアーチには、Jリーグ開幕当初から20年間、スタンドから声を出し続けたサポーターが確実にいらっしゃいました。彼らの心情や、想像することもできません。

Jリーグ開幕以後、1994年前期のステージ優勝があったものの、親会社のない地方クラブのサンフレッチェは2度のJ2降格を含めて、苦しいシーズンの連続でした。優秀なユース育成に定評がありはするものの、経営危機に立たされたことも一度や二度ではありません。そのたびになんとか危機を乗り越え、ようやくのタイトル獲得。選手はじめ、関係者の方々の努力がようやく報われました。

現在、広島ではサッカー専用スタジアムの建設に向けて、署名活動が行われています。今回のリーグ優勝は、その実現の大きな後押しにはずです。今回のリーグ獲得はリセットがかかったスタート。何が起こるか分からない、過酷なJリーグにおいてJ1上位に定着するために、サポートを続けていかなければならない。あらためて、その思いを強くしました。

何はともあれ、今週のサッカー誌と特別号はすべて買いですな。


2012.11.20

書評<旅猫リポート>

猫好きの青年と、礼儀正しく誇り高い猫が、別れのための旅に出る。過去に紡いだ友人たちとの絆を思い出すように、ゆっくりとした旅に。海、山、農村、雪・・・日本の風景を巡った彼らは巡る。

<サトル>という名の青年と<ナナ>という名のオス猫が主役であるが、<サトル>視点の文章はなく、<ナナ>の視点と、各章に登場する<サトル>の友人たちの視点で描かれるすこし変わった構成の物語である。物語のはじめは<サトル>の身の上はじめ、ディテールは描かれることなく<サトル>と<ナナ>の絆が描かれ、章を重ねるにつれて物語の全体が明らかになっていくストーリーは見事としかいうほかない。読み始めると止まらなくなること請け合いである。ラストシーンとエピローグは何度も読んでしまう秀逸さだ。
残念ながら自分はペットを飼ったことがないので、その存在の大きさを実感することはできない。しかし、その絆を充分に感じさせる物語だ。ますます猫を飼いたくなった。

初版2012/11 文藝春秋/ハードカバー

2012.11.19

書評<シークレット・ウォーズ>

シャーの王政が倒れ、イスラム革命が成って以後、アヤトラ・ホメイニ率いるイランはイスラム革命を全イスラム世界に波及させるため、イスラエルと西側世界にテロをしかけ、レバノンとシリアのテロ組織を支援し、大量破壊兵器の調達を図ってきた。それに対し、イスラエルのモサドを中心とする諜報機関は強硬な手段を厭わず対抗してきた。本書は中東で繰り広げられてきた30年に及ぶ諜報戦の貴重なレポートである。

海外でも話題となった秘密諜報戦のレポートの翻訳本である。”この本の秘密情報には30億円の価値がある!!”などと、 たいそうなオビがついているが、まさにイランとイスラエルの暗闘の全貌が明らかにされるといっていい。
感想を一言で言えば、子ブッシュ大統領がイランを”悪の枢軸”と表現したのも納得である。イラン・イラク戦争、湾岸戦争、9.11同時多発テロといった大きな出来事とは別に、これほどの”戦争”が行われていたとは驚愕する。PLOはじめ一見、背後にはアラブがいると思われる組織にしても、本来は宗派が違うイランの大きな支援を受けている。ヒズボラなんてのは、イランの革命防衛隊のフロント組織であり、まさにいまガザで行われようとしているイスラエルとヒズボラの武力衝突も、背後にはイランがいるのだろう。
本書はモサドはじめとする諜報機関に対する批判も鋭い。組織間の対立により廻らない情報、防げなかったテロ。有名なFBIとCIAの対立のような構図は、準戦時国のイスラエルにあっても変わらないのだ。
ただ、あまりにイランが悪役過ぎて、カウンターパートとなる本が読みたくなるのは、あくまで自分が平和な国の人間だからか。とにかく、イラン側から見た諜報戦もまた知りたいものである。

初版2012/10 並木書房/ソフトカバー

2012.11.18

書評<009 RE:CYBORG>

2013年、世界各国が誇る高層ビルが連続して爆破されるテロが起きる。まったく犯人の影がみえない連続テロに人々は恐怖する。状況を打開するため、かつて世界を救うべく開発され、その後母国へ帰還した高性能サイボーグたちを、開発者であるギルモア博士が再結集させようとしていた。サイボーグたちはどのような行動をとるのか?果たして、テロの真犯人は?「サイボーグ009」の新しい物語が始まる。
ただいま公開中の神山健治監督作品<009 RE:CYBORG>の監督本人によるノベライズ。以下、映画も含めてネタバレありで感想を。


本来、この作品は押井守監督・神山健治脚本の映画になるはずだったそうだ。それが押井守監督の例によって分かりにくい主張が原因となり、押井氏と神山氏は仲違いし、神山氏が監督も務めることになったと、<アニメスタイル>のインタビューに掲載されている(押井氏は別の媒体で、主に作画の問題と答えている)。神山氏からのラブレターに、押井氏は答えることはなかったとするこの発言を読み、真実を知るには作品を見るしかあるまいと見に行ってきて、脚本代わりにノベライズを読んでみた。結論として、神山氏は”押井カントクの弟子”ではなく、我々と同じく”オレたちが好きだった押井カントクのファン”だったのでなかったかと思う。
一般に押井監督作品で評価が高いのは<ビューティフル・ドリーマー>から<攻殻機動隊>あたりまでではあろう。ループする時間。ミリオタであることと学生運動の経験からくる戦争観と国家観。ネット創成期にその後を予言するような世界観。神と人間の微妙な関係。そういった要素に我々はシビれた。<009 RE:CYBORG>はそういった”オレたちが好きだった押井作品”の要素がふんだんに盛り込まれている。パトレイバー劇場版からセリフがそのまま引用されているほどだ。
だが、本当の押井カントクはもっと狂気に溢れていて、過剰に映画人であった。名の知れたアニメ監督の一人となり、原作や予算の呪縛から解かれ、自由にタクトが振るえる立場になると、一般的なオタクが許容できる以上の作品性が強く出ることとなる。いい悪いは別にして、神山監督にそこまでの”狂気”はないのだ。押井カントクを模倣するにしても、さきほど述べた”オレたちが好きだった押井作品”以上のものはない。そういう意味で「押井監督のために書かれた神山監督脚本」である<009 RE:CYBORG>は、押井監督作品でもなく、神山監督作品でもない、ハンパなものになってしまっているのだ。もちろん、イマドキの劇場版アニメなので、破綻はないのだが。
異論はもちろん認める。あくまで、一人の押井カントク信者の感想だ。
ちなみに、他の009作品の知識がないに等しいので、石の森作品との関係はよく分かりません。

初版2012/11 角川書店/ソフトカバー

2012.11.17

F-102A(CaceX) Day3rd

今週末は東京でJMC開催。静岡在住のうちに、ムリして1回は行っとくべきだったなあ、と思う今日この頃。
それはともかく、F-102Aは小物の切り離しと塗装。

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toyさんが超絶技巧でハセガワ1/72のいにしえのキットを完成させていますが、このへんは最新キットはさすがに楽させてもらえます。ギア類はクレオスのC8シルバー、ミサイル庫の隔壁などは機体内部色で塗装しています。よくよく見ると、ファルコン・ミサイルの精度はハセガワのウェポンセットのものに負けてる気がしますが・・・。
ところで、MENGModelの公式HP、Clomeのフィッシングブロックにつかまってまったく見えないのだが・・・大丈夫か?この会社。

2012.11.13

書評<チンパンジーはなぜヒトにならなかったのか 99パーセント遺伝子が一致するのに似ても似つかぬ兄弟>

チンパンジーは我々ホモサピエンスと99.5%の遺伝子が一致し、人間に一番近い動物として、数々の観察、実験がなされてきた。だが、身体の構造、脳や知能、病気や行動に至るまで、調べれば調べるほど人間とは違う”類人猿”であることが分かってきている。本書はチンパンジーと人間の違いを詳しく知ることで、ホモサピエンスのほ乳類としての立ち位置を明かしていく。

一部の過剰な愛情を持つ学者やナチュラリストのおかげで、人類に近い動物として過剰に持ち上げられている感のあるチンパンジー。遺伝子の一致具合がその価値観を補強しているが、DNAマップとそれによって現れる表現形の関係はまだまだ不明な点も多く、遺伝子の一致だけでは何の意味もなさない。人類と類人猿の相似を書いた本は多いが、本書は逆に多くの学者への取材を積み重ねて、類人猿が決して人類の延長線上にある動物ではないことを提示している。
本書のスタンスは至って客観的だが、類人猿への過剰な愛情にだけは警告を発しているように感じる。動物実験に対する道義はもちろん守らなければならないが、保護一辺倒では科学的知見は進歩しない。チンパンジーの研究によって分かることは、まだまだたくさんあるのである。

初版2012/09 講談社/ハードカバー

2012.11.12

書評<決着! 恐竜絶滅論争>

最初は突飛な仮説だと思われた隕石落下による恐竜絶滅説。だが、地学における数々の発見、そして決め手となるメキシコ湾岸の隕石落下の痕跡の発見により、この説は学会で主流となり、論争は決着が着いたと思われていた。しかし近年、火山噴火説や病原菌感染説など、別の恐竜絶滅説が復活しつつある。本書は隕石落下による仮説を再検証し、その他の仮説を論破していく。

本書に書かれている隕石落下による恐竜絶滅説は、新規の決定的な証拠が盛り込まれているわけでもなく、従来の説を補助する証拠を提示し、強化しているに過ぎない。本書で強調されている点はむしろ「正しいことでも言い続けねばならない」ということであろう。隕石落下説に対する論争は、いってみれば90年代で決着していた。だが、論争が落ち着いた後で、科学者が大きな声で異説を唱えれば、それが注目を浴び、主流であるはずの説が押しのけられていく。本書はそうならないための反論の本だ。
これは科学への疑問が増しつつある昨今において、大切な考え方であり、教訓だ。マスコミに対するアピールの仕方で、学説が翻ってはならない。正しい説を唱える人こそ、トリックスターに立ち向かうために長く戦わなければならない。科学についての姿勢を考えさせられる本だ。


初版2011/11 岩波書店/新書

2012.11.11

F-102A(CaceX) Day2nd

昨晩の離型剤落としから一夜明けて、F-102Aの組み立てをさっそく開始します。

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コクピットとジェットパイプを挟み込んで接着。そこはキッチリ合うものの、プラが柔らかくて補強もなくパコパコなので、ランナーで簡単に補強を入れています。ミサイル収納庫や脚ギア収納庫が後付けになるので、補強の位置は仮組みをしてから決定。それで持って主翼を接着。

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F-102Aは主翼端の捩れが違う"CaceX"と"CaceXX"のと大別されるのですが、本キットは翼端が別パーツになってるので、"CaceXX"もいずれ発売されることでしょう。主翼と胴体パーツはは残念ながらどこに基準をおいても大きなスキマができます。今回は前部をスキマ少なめで接着し、大きなスキマが開く後部にプラ板を仕込んだ上、その上からポリパテを持って対処。

あれだけ好きな機体といいながら他のキットを組んだことないのですが、全体としてややコークボトルが強調されて、グラマラスな感じがします。ここらへんは図面引いた人の好みなんでしょうね。
さて、お次は小物をいってみましょう。

2012.11.10

F-102A(CaceX) Day1st

1950年代後半に開発されたアメリカ海軍の超音速戦闘機を”センチュリー・シリーズ”と称します。プラモの世界ではオールド・キットが揃っているものの、現在のスタンダードとなるレベルに製作するのはかなりのテクニックが必要でした。
近年、そこを補完してきたのがいわゆる中華系の新興メーカー。いろいろ欠点はあるものの、基本はストレート組みである自分にはありがたい存在。そして今回、ついに待ちわびたモデルが発売されました。

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MENGModelの1/72コンベアF-102Aデルタダガー。ナチスの遺産であるデルタ翼を追求したメーカーの一つ、コンベア社の開発した要撃戦闘機です。要撃に特化したシンプルな機体はセンチュリーシリーズの中でもスタイル抜群で、エアクラフトグレーで塗装された姿は艶やか。自分にとって本命は改良型のF-106Aデルタダガーなのですが、これが発売されただけでも嬉しい限り。さっそく製作に入りましょう、と書きたいところですが・・・

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何をしているかというと、離型剤落とし用クリーナーに漬け込んで、エアブラシ用のスプレーブース回して気化ガスを追い出しているところ。まーアブラがべったりなんですな。ホビーボスもトランペッターも、中華キット製作の際は前日の夜に台所用洗剤の溶液にランナー漬け込んで、翌朝おもむろに組み始めるというのがパターンだったのですが、そんなんじゃまったく足りない。その昔、タミヤの中の人に「なんで海外のメーカーのキットは離型剤べったりなんですか?」と質問したところ、一言「金型の精度が低いからです」と鼻で笑ってたことを思い出しました。まあ、新興メーカーの半簡易インジェクションだと思えばしょうがないか。
そんなわけで、仮組みなどのレポートは明日にします。

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