ASF-X Day Completed
ASF-Xは、大河工業がマルチロール・ファイターF-3の量産を前提として開発した技術実証機である。V/STOLとステルス性能、そして高い機動性を獲得するため、上下2分割されたエアインティーク、複合材料性の前進翼、全遊動式のスタビライザーとカナードを配するなど、多くの新技術が盛り込まれた。任務の主眼は敵ステルス機に対抗する能力であり、実用化されたF-3は”ステルス・キラー”として高い評価を得ている。
・・・というような設定はすべて架空のもの。本キットはゲーム「エース・コンバット」に登場する架空機をハセガワがキット化したものです。デザインは河森正治、クリエイター・ワークス・シリーズとして発売されています。主翼やスタビライザー、ジェットノズルのパーツが選択式となっていること、各パーツの接着面が大型化されていることなど、現用機キットにない遊び心と作り易さを盛り込む一方、ディテール表現はさほど追求されておらず、初心者に配慮したキットになっています。
キットは限定版の”ケイ・ナガセカラー”をストレート組み。通常の制空迷彩を実施する前のステルス・コーティングと補強材そのままの塗装の機体のマスキング・パターンを、ケイ・ナガセなる女性テストパイロットがいたく気に入り、それを基にデザインされた”専用機”という設定。
機体全体をジャーマン・グレー70%、RLM66ブラックグレー30%の暗めのグレー混色を吹きつけ、ステルス・コーティングとおぼしき各翼前縁などをブラックにホワイトを少量添加して塗装しています。塗装はおおむね説明書に従っていますが、ブラックのレドームとコクピット廻りのアンチグレアは個人的好みでオミットし、レドームは機体色をやや明るくしたグレーで塗装。架空機なんでこれくらいのオリジナルは許されるでしょう。
本機製作のハイライトはなんといってもデカール貼り。明るめのグレーとオレンジの部分はすべてデカールです。デカールは透けを考慮したのか、分厚くて馴染まないもの。手持ちで一番強いデカール軟化剤を使用して、無理やりフィットさせてます。それでもシルバリングするところは、生乾きの段階でニスをカッターでカットしています。全体をそうすればよいのですが、その根性はなし。それでも、デカール貼りだけでぶっつづけ6時間。その後マッサージに直行したところ、術師さんに「信じられないほどガチガチです。ホントに休みだったんですか」?といわれる始末。1日乾燥させて、半ツヤクリアーにフラットを加えた”80%フラット”で全体を馴染ませています。
ホントは、キャノピーにクレオスの新商品のクリアーゴールドをキャノピーに吹いた感じをレポートしようと始めた製作ですが、なんだかデカール貼りが主役の製作になってしまいました。プラモ製作で一番何が好きかと問われれば「デカール貼り」と答える自分が、最後は「もうヤダ!」になっていたぐらい、このデカール貼りは時間かかりました。まあ、カッコイイので良しとしよう。
その昔はバルキリー初めとして、架空の機体をグレーに塗って”リアルっぽく”するのが好きでしたが、今はこのくらい、オリジナリティがある塗装の方が相応しい気がします。”キャラクター”に相応しくてカッコよければ、設定は後付けでいい。ましてプラモは自由に作るもの。そんなことを考えた製作でした。
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