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書評<アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極>

19世紀、各国の探検家たちが地球地図の空白を埋めようと未開の地を冒険していた時代。その最後のフロンティアの一つ、北欧とアラスカをつなぐ北極圏の”北西航路”を開拓しようとしたのがフランクリンの探検隊だった。だが、極寒の厳しい気候のために遭難、129人全員が帰らぬ人となる悲劇となってしまう。今回、探検家である著者はフランクリン隊が辿ったとさせるルートをなぞり、実際に何が起こり、生き残りがいたという伝説が真実だったのかを調査する。

史実とされる探検行と、現実の自分の探検行をたくみに文章に織り込みながら、読者をひきつける長編エッセイ。ハイテク素材もハイテク機器もない19世紀の探検に思いを馳せながら、ゴアテックとGPSがあってさえ厳しすぎる気候の北極圏の徒歩で踏破していく様子を描くことで、なおさらフランクリン探検隊の苦難が強調されることになっている。また、フランクリンの後を追った救難隊が残した記録と、現場に行って追体験したからこその推測を比較することで、情緒だけに流されずに伝説の真偽を検証することに成功している。
厳しい極限の地を探検するだけでなく、過去の探検家の苦難を学ぶことができる本シリーズ?は貴重だ。次回作にも期待。


初版2012/09 集英社/ハードカバー

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