書評<甘城ブリリアントパーク1>
傲慢不遜なナルシスト高校生、可児江西也は美少女転校生・千斗いすずが、を放課後の教室でデートに誘われた。マスケット銃で脅されながら、だが。連れて行かれた先は潰れかけのアミューズメント・パーク<甘城ブリリアント・パーク>。しかもそこの、支配人になってくれというのだ。この寂れた遊園地に何があるというのか?新たにはじまる、ファンタジーな物語。
ラノベ界有数のヒット作である「フルメタル・パニック」の著者の期待の次作は、意外なことにミリタリー系の作品ではなく、魔法も登場するファンタジー。しかも舞台は潰れかけの遊園地。どんな作品になるかと思ったが、ちゃんと楽しめるエンターテイメントであった。「中の人などいない」という、着ぐるみマスコットのキャラクター性を逆手にとって笑いをとりながら、アミューズメント業界ネタも盛り込む。もちろん、チラッとミリオタが喜ぶ小ネタも忘れない。サービス精神溢れる物語は、さすがの出来。シリーズに期待である。
初版2012/03 富士見書房/富士見ファンタジア文庫
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