F-2A/B Completed
ハセガワ1/72三菱F-2AおよびF-2B、完成しました。
三菱F-2Bは三菱F-1の後継として採用された空自の支援戦闘機。80年代の計画検討当初はエンジン以外は国産機となるはずだったのですが、ときは日米貿易摩擦まっさかり。結局、アメリカの圧力に負けてF-16をベースに空自の要求性能にかなうように開発されました。大型対艦ミサイルを4発搭載して、所定の航続距離を実現するために主翼を大型化、さらに主翼の一体カーボン成形、FCSは世界初の国産AESAレーダーと、特徴ある設計となっています。
まずは三菱F-2Bから紹介。
キットはハセガワ1/72を最低限のディテールアップ。イジェクションシートはどうにも使えないので社外のレジンシートに換装、翼端の放電索を0.2mmの真ちゅう線で再現。キット自体は発売年代が古めなのでシャープさにややかけるものの、パテとサンディングは必要最低限です。
塗装は2006年に登場した、松島AB所属の第4航空団第21飛行隊の創隊30周年記念機。仙台を象徴する武将、伊達政宗をモチーフにしたスペシャルマーキングです。空自のいわゆる洋上迷彩のブルーは光線の当たり具合によって色調が違ってみえる難しいカラーですが、今回はクレオスから新発売された特色セットを使用。2色のブルーの他に、レドームグレーがセットされています。ガイアのブラックサーフェサーを吹いて、スケールを考慮して少量のC338グレーを添加してランダムに吹きつけ。キットにセットされたデカールはやや糊が薄いので、マークセッターは必須です。
搭載兵器はAIM-7F×4、AIM-3×4の完全空対空仕様。AIM-7Fはランチャーをかまさなければならないので、キット中の使わないAAM用パイロンから土台を切り飛ばして使用しています。Sta2/10のAAM用パイロンを取り付けるダボは開いてないので、この形態にするにはダボをドリルで開口する必要があります。
ちなみに、ハセガワの説明書の指定色(C72ミディアムブルーとC14ネービーブルー)で塗った同じく洋上迷彩のF-4EJ改と比較。
エアブラシの吹き方も変えているのでなんですが、印象としては、「直射日光が当たったときに空中で撮影したF-2B」と「曇りのときに地上で撮影したF-4EJ改」の違いというところでしょうか。ここらへんはもう、個人の好みですね。
お次はF-2A。
こちらは三沢AB所属の第3航空団第3飛行隊所属機のスペシャルマーキング。2010年の戦技競技会時のマーキングです。F-2のスペマーのいろいろありますが、個人的にはこれがベスト。
単座と複座のコンバーチブルなので、キット製作上の注意点は同じ。ただし、IEWS(統合電子戦システム)の完全版がF-2Aには搭載されているので、同時製作の際は垂直尾翼やエアインティーク近辺のセンサーのパーツ取り付け用の穴開けなどに注意です。
今回の製作の反省点はキャノピーがやや曇りがちなこと。Ω型で中央にパーティングラインあるので1000→1200→1500→2000でサンディングした後、コンパウンドで磨くのですが、ちょっと磨きが足りないけど妥協しました。4000番のペーパーまで使ってサンディングするとキレイになるんだった、と思い出したのは完成後に用具入れからペーパーが見つかった後。なにかのついでにパーツ請求して、ここはやり直しましょう。
完成して並べると、やっぱいいですね、洋上迷彩は。それと今回は放電索を再現したのですが、0.3mmのドリルで開口して0.2mmの真ちゅう線を差す作業に一苦労。ハセガワのキットは放電索の位置がやや違うので修正したつもりでしたが、これまた違ってたりする。F-15とともに売れスジキットだと思うので、このへんの細かいとこ含めてキットリニューアルしてくれないかあ、と思ったりします。
さて、お次はF-4祭りしつつ、新キットレビューとしましょうか。
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