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書評<パンツァークラウン フェイセズI・Ⅱ>

西暦2045年、大震災で崩壊した東京は、行動履歴解析および助言付与による市民の行動制御技術〈Un Face〉と、現実への情報層(レイヤー)付与を組み合わせることにより、、完璧なセキュリティを実現した層現都市イーヘヴンに生まれ変わっていた。市民はそこで市民としての階層と、RollModelを与えられ、生活していた。そこへ漆黒の強化外骨格を身にまとう青年・広江乗が、民間保安企業の契約者として派遣される。「RollModel=Hero」としての彼が、東京を脅かすテロ集団と対峙する。

少し読んだだけで沖方丁のフォロワーと分かる文体。現在の技術レベルから予測できる限りの未来技術の制御を受け入れた市民たちが生活する”デストピア”。そこで闊歩する強化外骨格。そこそこに暗示されるアメリカの作家、P・エルロイの影。まあどこかで見てきたような物語であり、Amazonあたりのレビューの点が辛くなるのも分からなくはない。だが、例えば「マザーコンピューターが人々を制御」する物語は古来から多く存在するが、どのように人々を制御するか、具体的にここまで提示できたSFは意外に少ないと思う。本格SFは敷居が高いが、ライトノベル上がりの読者には心地よい読み応えを提供するのではないか、と思う。個人的には、著者の評価は次の作品までお預けとする。

初版2013/05/06/07 早川書房/ハヤカワ文庫JA

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