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書評<富士学校まめたん研究分室>

主人公は他国のエージェントに狙われるほどの工学系エンジニアにして、コミュニケーション障害気味のアラサー女性。ひと言で言うと、メンドクサイ女子。彼女が自衛隊の技術研究本部に配属されたところから物語は始まる。パワハラとセクハラを原因に”隔離部屋”に配属された彼女は、いわば復讐としてネットワーク・ロボットの概念設計を始める。単なる思考実験のはずの”プロジェクト”が、一人の男性の登場によって、実際の兵器開発に結びついていく。

物語の根本にあるのは、”白馬に乗った王子”の登場にとまどう女性の物語。だが、本書をミリオタ男である自分に読ませるものにしているのは、開発プロジェクトの進め方の描写と、やけにリアルな近未来の国際情勢が絡まるからだ。開発プロジェクトのマネージメントは官僚組織との戦いと、チーム内の人間関係を描き、アジア情勢は溶けていく挑戦半島情勢を描く。その3つがうまく絡まることによって、ラノベ風味だが、さりとてNCW(ネットワーク中心の戦い)の時代をリアルに描写する、絶妙なバランスの物語に仕上がっている。タイトルから想像するよりもずっとリアルで、ミステリー感がある作品なので、それだけは一考の感があるが、手にとって損のない作品であることは間違いない。

2013/10 早川書房/ハヤカワ文庫JA

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2013年芦屋基地航空祭のブルー予行に行ってきた

11月17日は芦屋基地航空祭。しかしながら、天気予報が雨模様のうえ、微妙に仕事が入りそうな可能性・・・そんなネット情報を見ながら、別件でイライラすることが多いとTwitterで愚痴ったら「海でも見に行けば」とのアドバイスをいただき・・・海→芦屋海浜公園→芦屋基地航空祭の予行にいけばいいじゃん!ということで、午前中に行ってきました。芦屋海浜公園のサイクリングロードの中ほど、滑走路エンドに当たる部分での撮影です。残念ながらこの日も雲量多く、暗い写真が多いので、少しでも見やすく加工。

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芦屋基地は高台にあるので、演技によっては防風林に隠れることも。基地外からブルーの演技を撮影したのは初めてですが、なんでしょう、撮りやすいフォーメーションもあるのね。基本的には滑走路上で綺麗なスモークになるよう調整してるんでしょうけど、正面から撮るだけが芸じゃないのが、写真撮影ですね。
明日はすべての来場者のために、天候が回復するよう祈念しましょう。

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書評<介入するアメリカ: 理念国家の世界観>

アメリカ合衆国は、例えば日本のようにその国土に根付いた国民国家ではなく、理念で形成された国だ。国家として「あるべき姿」を自らを設定し、その理念の下に国民が結集している。また、世界においては軍事的、経済的に強大な持つために、その「あるべき姿」を世界に拡大していこうと、国家間あるいは国家内の紛争に介入してきた。本書は冷戦以後、アメリカが外交や紛争処理においてどのような論理のもとで行動してきたかを振り返り、アメリカの外交理念の変化を探っていく。

前記したようにアメリカは「理念国家」であり、基本的には「自由と民主主義」を世界にもたらすために振舞う。だがアメリカには伝統的に孤立主義の側面があり、また外交方針も「共和党と民主党」「リベラルと保守」といった対立軸があり、さらにその中にも様々なイデオロギーが存在する。本書は日本の一般的なニュースでは触れられないが、アメリカの国家理念を論じるうえで欠かせない「リベラル・ホーク」などのイデオロギーにも触れ、世界とアメリカの経済・軍事の変遷に合わせて、アメリカが世界をどのように捉え、”介入”していったかを明かしていく。
本書を読むと、つくづくもアメリカが「イデオロギー国家」であると感じさせる。冷戦以後、アメリカが様々な形態の紛争に介入する理由として、”人道上”といった建前とは別に、”経済的利益”のためという”陰謀論”が横行するが、その論理が”陰謀論”から抜け出せないのは、やはりアメリカの行動原理がイデオロギーに支えられているからだ。それがリベラル的な「理念の輸出」か、保守的な「覇権主義の輸出」かは政権によって異なるが、それぞれの”正義”に支えられていることは間違いないのだ。
また、アメリカから見た中共の歴史の変遷も興味深い。軍はともかく、アメリカ社会では中共は経済的脅威であっても、軍事的脅威ではいまだない。人民解放軍が太平洋に乗り出すとき、それはまた変わるだろう。
本書が発売された後、アメリカはシリア内戦への介入を議会に阻まれる。本書で解説されている”コソボ以後”から、また新たなステージにアメリカ外交が突入していると思われる。今後も、アメリカの国家観の変遷は細かく見ていかねばならない。

初版2013/09  勁草書房/ハードカバー

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書評<トップシークレット・アメリカ>

9.11同時多発テロは、アメリカのあらゆる情報機関にとっての敗北であり、その後の対応はパニックそのものであった。危険なシグナルを発する情報はあったものの、組織間の連携がとれずに”ハートランド”への攻撃を許し、多大な犠牲者を出したことから、情報機関を統合する組織と指揮者が新たに新設され、従来の組織それぞれも、現在も続く”対テロ戦争”のために、雨後の筍のごとく新たな機密機関を設置し、活動を始めた。その結果はどうなったか?意思決定を行う高官が把握できないほどの多くのレポートを生み出し、重複する組織は膨大な予算をムダ食いしている。CIAはじめ多くの機関は自前で組織の人員を維持することができず、民間に業務を下請けに出し、”トップ・シークレット”と呼ばれる機密情報を扱う人員の裾野は看過できないほど拡がっている。本書は丹念な取材を調査から、そうしたアメリカの情報組織の実態を明らかにしていく。

本書の取材と調査の中心となるのはアメリカのワシントン。言うまでもなくアメリカの政府機関の集まる特別区であり、多くの諜報機関が集中する。その数は冒頭の組織の相関図を見るだけでも膨大で、公式には諜報機関を持たない日本国民からすると、クラクラするほどである。本書は政府の公開文書と丹念な取材により、機密指定となる部分は除外して、その組織が入る建物の外観から、組織自体の雰囲気までを丁寧に描き出している。新しいビルと広いフロアは端的にいえば膨大な予算を使っていることを示し、組織それぞれの持つ雰囲気は、組織が抱える問題の深さを示している。民間への人材の流出、まったく存在を無視される組織間の調整機関、アンチ・テロリズムの名のもとに、愚行を繰り返す実行部隊。本書は高官たちのインタビューが多く掲載されているが、決して機密情報を暴露しているわけでもないのに、問題の大きさがまざまざと伝わってくる。結局のところ、トップシークレットを扱う人間が多すぎて、機密情報を守れていないという、皮肉な状態になっているのである。
このような状態を脱するにはパラダイム・シフトしかないわけだが、テロリズム自体はまったく衰えの気配を見えない昨今、それが可能なのか?ただでさえ、アメリカ政府は議会と政府が対立し、予算さえまともに通らない状態である。次回の大統領選以降、アメリカの諜報機関がどう変わるか?今後も注目していかなければならない。
個人的にはこの情報機関の予算ムダ食いが国防予算を圧迫し、最終的に日本の航空祭の開催や参加機に影響しているかと思うとやるせないものがある。なんとかしてもらいたいものだ。

初版2013/10 草思社/ハードカバー

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博多ライトアップウォーク2013に行ってきた その②

今朝の九州は朝からあいにくの雨。なので陸自小倉駐屯地への遠征をあきらめて夕方まではゆっくりして、またまた博多ライトアップウォークに行ってきました。またランダムに写真うpしていきます。
高止まりする血圧対策のため、博多駅で献血をかましてから(笑)、まずはメイン会場の1つ、櫛田神社。
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さらに奥に進むと、和風ファンタジーに使われがちな、連続した鳥居があります。子供はホントに怖がるくらい、ちょっと雰囲気がありました。
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櫛田神社には有名な博多山笠の山車もライトアップ。
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近くの令泉小学校では、廃校舎となったコンクリート建築物に、プロジェクトマッピングという照明装置を使用して画像を映し出すイベントを実施。こっちはカメラのシャッターを押すタイミングが難しくて、むしろ即パシャ!っといくiPhoneのカメラの方がいい画像撮れたかも。
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ちょっと移動して、今度は円覚寺と節信院に順心寺。
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昨日紹介した神社とお寺がいわばメインで、今日紹介したところはやや写真としては地味め。しかし実際には、こちらの方が暗くて神秘的で、雰囲気がありました。
最初に書いたように、昨日・今日のお散歩は健康のためのウォーキングを兼ねて気軽な気分で出かけたのですが、昨日の承天寺などは入場1時間待ちだったりして、立派な観光コースでした。新しいコンデジも大活躍、Facebookの方でも好評だったので、来年も出かけたいと思います。

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博多ライトアップウォーク2013に行ってきた

3連休ということもあって、世間はイベントが多く開催されていますが、ウイングバックは「博多ライトアップウォーク」に行ってきました。
詳細はHPを参考にしてほしいのですが、要はお寺や神社をライトアップして楽しもう、というイベント。夜景撮影ということで、一眼レフに三脚を持っていきましたが、観光客が多くてちょっとムリめ。博多が大都会ということを忘れてましたよ。なので、コンデジの夜景モードにて撮影。
では、ランダムに写真をうp。まずは承天寺。
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メイン会場の承天寺は日本庭園をライトアップ。照明を”デザイン”してあって、途中でカラーが変わったりします。単純にキレイ。
お次は中国風の建築物が珍しい、東長寺。
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写真はすべてニコンのCoolPixP330の夜景モード。ちょい高めのハイエンドコンデジなら、ここまで撮れるというお手本のようなカメラ。三脚使用やモード選択をやってるヒマがない観光地だと、個人的にはこっちの方が便利だと思う。ハイエンドコンデジは利益とれないということで、どのメーカーもあきらめモード、なんて話も伝わってきますが、まだまだ使い道はあると思います。

それと、このイベントが成り立っているのは、博多ならではないかと感じるイベントでした。多少、空気を読まないビルが写りこんでますが、博多は福岡国際空港があるせいで、高層建築が基本的に皆無なんですな。なので、博多駅からウォーキングで行ける範囲のお寺で、ライトアップイベントができる。面白い試みだと思います。
入場券がまだ余ってるので、天気によっては駐屯地巡りはあきらめて、また別のところに撮りに行くかな。

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