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書評<コルトM1851残月>

江戸の裏社会において、抜け荷を稼業とする朗次、二つ名は残月。朗次は一方で長崎で手に入れたコルトM1851連発銃でジャマな敵方を排除し、裏社会の地位を上げていく。しかし、自分の意地と仁義を通した後に、親分衆たちの信頼を失い、部下の裏切りもあって窮地に陥っていく。

<機龍警察>シリーズで、いまや注目されるべき作家の一人となった著者の時代劇。主人公の暗い過去。裏切りが日常茶飯事の裏社会。銃と日本刀による暴力描写。時代背景はともかく、ハードボイルドと呼ばれる要素が揃っているが、なによりも特筆すべきは主人公の情念であろう。著者は過去に傷がある人物の感情描写の変化の表現が非常に巧みだ。江戸時代には疎いので、その時代設定に整合性があるかどうかは自分には判断できないが、時代劇とハードボイルドとガンアクションを巧みにミックスさせた、娯楽小説であることは確かだ。

初版2013/11 講談社/ハードカバー

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