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2014.06.01

書評<タコの才能 いちばん賢い無脊椎動物>

タコは我々日本人にとって身近な生物の1つであるが、その特徴的な体の仕組みや生態は意外と知られていない。タコは無脊椎動物としては驚異的に知能の高い生物であり、水槽で飼われているタコは飼育係を記憶するくらいには記憶力があること。8本の足は脳の”中央制御”ではなく、それぞれに司令系統があるらしいこと。体色を変えるのみならず、皮膚の質感を変えることができること。本書は知られざるタコの生態を明らかにしていく。

本書がタコの身体的・生態的な特徴の研究にスポットを当てた本であるが、単なる解説書ではない。各章ごとにタコの特徴と人間との関わりを解き明かしていく。スペインなどで実施されているタコ漁を取り上げて、その住みかの特徴を説明したり、8本の足をコントロールする神経系統の研究と軍事研究との関わりを明かしていく。そうすることで、人間と関わりの深い生物ながら、意外とその姿が明らかになっていないタコの能力がよく分かるのだ。
日本人として名誉(不名誉?)なのは、タコをエロチックな”触手モノ”として描いたのは日本の春画だとされていること。海女さんとのカラミを書いたものらしい。オレたちのご先祖様は、やっぱりオレたちのような人間だったようだ。

初版2014/04 太田出版/ソフトカバー

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