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書評<天冥の標VIII ジャイアント・アークPART1 >

”救世群”と呼ばれる致死性のウイルス感染者と、非感染者の争いから、地球と小惑星群に移住していた人類が”ほぼ絶滅”して300年。わずかに残った非感染者を絶滅せんと、プラクティスはなお執拗に残存人類の居住地へ攻撃を続け、非感染者はそれに対抗していた。だが、その戦いはたった1人、居住地の首領しか知らない。だが、ある意味で安定を保ってきた居住地にも、絶望がせまろうとしていた。壮大な物語が紡がれるシリーズ第8弾前編。

第8巻にして、ようやく”因果”が第1巻とつながった。争いを地底深くに押し込め、自らを太陽系外に拡散した人類であると”設定”し、過去を葬り去った人類が、ようやく真実を知ることになる。どんなふうにプロットを組むのかは推測するしかないが、10巻に及ぶ小惑星群に移住した人類の物語を、それぞれ違う人物の視点で描き、なおかつ因果を巡らせる著者の手腕は見事という他ない。
この物語も終わったわけではないが、SFやラノベ界は未完連作が多中で、著者の才能と努力には敬服するしかない。物語とは別に、そんなことをつくづく思わせる長編である。

初版2014/05 早川書房/ハヤカワ文庫NV

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