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EUROFIGHTER TYPHOON Completed

ハセガワ1/72ユーロファイター・タイフーン「イタリア空軍仕様」、完成しました。
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ユーロファイター・タイフーンはドイツ・イギリス・イタリア・スペインの航空機メーカー各社が共同で開発したマルチロール・ファイターです。当初計画ではフランスも加わっていましたが、例によってフランスは自社エンジンと艦載機化にこだわり脱退。さらに開発期間中に冷戦終結となり、国防費削減により大幅に開発は遅延。生産機数も削減されました。よって90年代の主力戦闘機のはずが、2000年代後半になってようやく、各国で戦力化されました。
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ハセガワの1/72キットは一昨年発売の新キット。イタリア空軍とスペイン空軍を再現できる限定版をストレート組み。NATO諸国が共同開発したIRIS-T、ミーティアといったAAMをはじめ、豊富なウェポンのセットされたお得なキットです。キットに組みにくいところはほぼなく、サクっと完成できる良キット。ただ、気をつけないといけないのは機首にオモリを入れる指示が説明書にないにも関わらず、本作例のようにAAMのみの武装だと、尻もちをつきます。今回はエアインティークから釣り用のガン玉を押しこんで対処しましたが、対地兵器をセットする場合にも、オモリは入れた方がいいです。
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それと、なぜかキャノピー開けた仕様にできるのに、その選択肢が説明書にはなし。パーツA1をキャノピーパーツに接着、ジャンクパーツから何らかのステーパーツを持ってきて支えると、キャノピー開状態に出来ます。
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塗装はイタリア空軍の第36航空団第10飛行隊を再現。機体はブラックサーフェサーを吹いた後、C11ガルグレーにちょっとホワイトを足して明るめにしたカラーを吹いています。航空ファンの掲載写真を見ると、レドームがやや明るいのでレドームだけさらにホワイトを足して色味を変えています。イタリア空軍の塗装は地味だけどマーキングのセンスが良くて、イイですね。
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イタリア空軍は今のところ、タイフーンを防空任務でしか使用しないとのことで、武装はミーティアとIRIS-Tをチョイス。トーネードやAMXの運用状況によっては現在のトランシェ2からトランシェ3へのアップデートもありえるでしょう。
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ユーロ・カナードと呼ばれるヨーロッパの新世代機は、コンセプトの出発点がアメリカのF-22やF-35とは異なるため、ステルス性は劣りますが、機動性は高く、F-35ほどの性能を必要としない国も多いため、採用国数も増えつつあります。プラモデル的な問題は、開発期間があまりに長く、その間にたいていのキットが発売されたため、試験機をモデル化、もしくはアップデートしていること。量産機にするには、いろいろと問題点が多いんですな。タイフーンはハセガワのこのキットと、レベルがありますが、他はどれも微妙。ここは一つ、タイフーンに続いて、ラファールもグリペンも、ハセガワスタンダードでサクッと発売してほしいもの。少なくとも、ヒコーキとしてはF-35より見映えすると思うんですがねえ。
さて、次いってみよう。

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陸自 2014年度相浦駐屯地記念行事に行ってきた

自衛隊の駐屯地に来たとは思えない、風光明媚な景観が広がる佐世保の相浦駐屯地記念行事に行ってきた。
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相浦駐屯地は現場の幹部である曹養成コースなど教育を担当する混成団と、島嶼防衛の尖兵として注目される西普連の根拠地。数年後には、ここに海兵師団が誕生する予定で、全国的にも注目の駐屯地。
今回はちょいと風邪気味のうえに、夜には友人宅でのホームパーティが控えていたので、招待席テントの端っこにちょっとだけある一般席に式典1時間半前から座って待機。黙祷とエラい人の挨拶の後、観閲行進開始。
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去年は訓練に出てたのか、ごく少人数しか行進しなかった西普連の雄姿。精強な雰囲気が伝わってきます。
続いて、10年ぶりの空挺降下の実演の後、占拠された離島奪還をシナリオとした訓練展示開始。
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例によってまずはOH-1が上空偵察。その後、先行偵察するレンジャーが上陸し、敵情偵察。
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その後、LCACで下ろした想定のFH70と迫撃砲、74式戦車の火力支援。
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そんでもって、先行偵察部隊の後を受けて上陸していた普通科が敵陣地に突撃・・・なんだけど、席のポジションが悪すぎて、歩兵の突撃シーンは遠くて撮影できず。ダットサイト取り付けた89式小銃とか撮りたかったんだけどなあ。来年があれば、席はグランド右端に陣取ることが、今回の教訓。
ところで、訓練展示を見てて、陸自がAAV-7を欲しがるわけが少し理解できました。AAV-7は海兵師団の創立に伴い、導入が予定されている水陸両用装軌兵員輸送車ですが、水中速力が遅く、原型設計から40年になろうとする老兵だけあって、専門家の間で導入に賛否が分かれる車輌です。しかし、現状の自衛隊の装備だと、先行偵察部隊はゾディアック、支援車輌はLCACで運搬するわけですが、肝心の普通科の運搬手段が欠けてるんですね。今回のシナリオではゾディアック使う想定でしたが、さすがに無理がある。ライフル弾防ぐ程度の装甲であっても”盾”は必要でしょう。それに、ヘリコプターは天候など状況によってはまったく使えないこともある。敵前への強襲着上陸がそもそも現実的な作戦かはともかくとして、それをやるなら必要になる装備だと思います。
その後は、上陸装備のゾディアックなど装備品展示を見学。
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この週末の長崎は国体とYOSAKOIが開催されているので、駐屯地以外にはどこも寄ることなく帰宅。
今回はちょっと悔やまれる記念行事参加でしたが、まあ長崎の美しい景観で癒された、ということでチャラにしましょう。

個人的メモ
自家用車 大宰府IC7:00→相浦中里IC8:30→駐屯地8:40

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書評<土漠の花>

アフリカのソマリア沖に跋扈する海賊に対処するため、政府は海上監視用に海自のP-3Cを派遣した。基地警護隊として、陸自第一空挺団とともに。ある偶然から、アメリカ海軍の墜落したヘリの捜索に、空挺団の小隊に派遣されることとなった。そして彼らはそこで現地ゲリラに追われる女性を助けると共に、そのゲリラから決死の逃避行を強いられることになる。果たして、彼らは生き残ることができるか?

「海外派遣された自衛隊の実戦」のフィクションだが、政治的な話は一切なし。武力と知力を最大限に発揮し、生き残りをかけるサバイバルの物語だ。見知らぬ土地での、火力も機動力も劣る部隊の決死の逃避行に、各隊員の人生の背景が巧みに織り込まれ、勇気と自己犠牲を見せつけられる。一気読み以外の読み方が見つからない、ノンストップアクションだ。

初版2014/09 幻冬舎/ハードカバー

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書評<クジラとアメリカ: アメリカ捕鯨全史>

人類は古くから沿岸で捕鯨を行ってきた。イギリスからアメリカに渡った移民たちも先人と同様に、沿岸に流れ着いたクジラの死骸を持ち帰ることからはじめ、すぐに海に出て沿岸でボートと銛を使用した捕鯨をはじめた。アメリカの捕鯨は日本と異なり、鯨油と脳油を搾り出すことを主とした。船舶の大型化をはじめとする科学技術の発達と共に、捕鯨は大西洋から南氷洋、北氷洋へ拡大し、そしてホーン岬を回って太平洋に至ることとなる。だが、アメリカの主要な産業の1つとして栄華を誇った捕鯨は、石油の採掘のはじまりと同時に、急速に衰退していくこととなる。アメリカの一時代を支えた、アメリカの捕鯨の全史。

反捕鯨国の一国として知られるアメリカだが、その歴史には捕鯨がしっかりと刻まれている国の1つである。本書はアメリカにおける捕鯨の全史をまとめたものであり、独立戦争、南北戦争など、アメリカ開国以来の歴史には捕鯨が明に暗に関わっていることを解き明かしていく。日本でも、捕鯨の中継基地を確保するために江戸幕府に開国をせまったことはよく知られているが、本書は意外なほど、アメリカの歴史と捕鯨の歴史が密接であることを教えてくれる。例えば、独立戦争のきっかけとなったいわゆる”紅茶事件”に先立って鯨油を巡っての貿易摩擦があったり、植民地での反乱の最初の犠牲が捕鯨船の船員だったりするのである。本書はそうした捕鯨の歴史と共に、船長や船員たちの苦難に満ちた航海の実態も記されており、文化としての捕鯨も知ることができる。
分厚い歴史書であるが、意外にも早く読み進めてしまうほど、その内容は興味深い。
本書に捕鯨の賛否はなく、あくまでそのアメリカの捕鯨の歴史を扱ったものである。だが、世界のあらゆる大洋で鯨を追い、いくつかの種の鯨を絶滅寸前まで追い込んだ(船員自らも悲惨な死に目にあうことがあったとはいえ)のは事実であり、あの巨体から鯨油だけを取るという加工方法も含め、アメリカ人はもう少し、自らに批判的になってもよいのではないかと感じたのも事実である。和歌山あたりに出没する、不良外人たちは特に。

初版2014/09 原書房/ハードカバー


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CV-22B Copleted

ハセガワ1/72ボーイングCV-22Bオスプレイ、完成しました。
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いまや日本でいちばん有名な航空機、オスプレイ。プロップ・ローターをエンジンナセルごと可変させるティルトローターシステムを備え、垂直離着陸と高速飛行を可能にしています。ティルトローターは古くから研究されながら実現せず、ようやくオスプレイにて完成をみました。試験飛行段階で多発した事故のため、在日米軍への配備の際はヒステリックな報道が繰り広げられましたが、一般公開をはじめとする米軍の努力により事態は沈静。海兵隊に配備されているMV-22Bはアフガンなどの実戦でその真価を発揮しつつあります。
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CV-22Bはオスプレイの中でもアメリカ空軍の特殊作戦軍団に配備が始まっている最新型であり、ECM機器など、敵地奥深くへ侵入するための機器が追加されています。
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ハセガワのキットはオスプレイの日本配備のタイミングで発売され、大いにハセガワを潤したキット。初期ロットにはキャノピーパーツの不具合があったものの、それ以外は組みやすさを優先した新ハセガワ・スタンダード。ゆえに、内部表現などはコクピット付近などにとどまりますが、複雑な構成の機体を的確に表現することができます。
一番気をつけなければならないのは、プロペラの取り付けと塗装の方向でしょうか。ハセガワもそこは心得ており、塗装図に原寸大の塗装例があるので、気をつけていれば大丈夫でしょう。
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塗装はアメリカ空軍の特殊作戦コマンドの所属機で、上面C305・下面C308の迷彩塗装。塗装図のコピーを型紙に使い、塗り分けています。コクピット付近はエデュアルドのマスキングシートを使用しています。まだ新鋭機なので、ウェザリングはフラップやエンジンナセルなど最低限。
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このCV-22Bは横田基地への配備が予定されているとのことで、近いうちにその実機を日本でも見ることができるはずです。マリンコさんには申し訳ないですが、こちらの塗装の方が迫力があってカッコイイかも。
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いずれは、主翼とプロップ・ローターを折りたたんだ改造例を作成したいものです。

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陸自 2014年度目達原駐屯地記念行事に行ってきた

スーパー台風が接近し、風が強くやや不穏な天気の中、陸自目達原駐屯地記念行事に行ってきた。
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目達原駐屯地は九州補給処と西部方面航空隊の飛行場が同居しており、陸上兵器と陸自の各種ヘリの見学が楽しめる、お得な駐屯地。最寄の駅からシャトルバスで移動。まずは車輌展示をボチボチ見学。
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軽装甲機動車、いかにも手作りな木枠が後方上部にマウントされてるの、分かりますかね?バラクーダをかぶせる枠だそうで、部隊で工夫したそう。実戦的なのはいいのだが、自分たちで改造しちゃって大丈夫なのかな(笑)。
そんでもって式典会場に移動し、しばし待機。例によってエライ人のお話を拝聴した後(来賓挨拶が佐賀県知事だけだったのはグッド)、車輌の観閲行進を見た後、お目当てのヘリの訓練展示。基本的にOH-1が偵察、AH-64とAH-1の援護のもと、UH-60が人員、CH-47が貨物を空輸するというメニュー。画像をランダムに貼っていきます。
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去年は上空をパスするだけだったのが、緩めですが機動飛行してくれたのでアパッチの写真多めで。訓練展示が終了した後、ヘリがエプロンに帰ってきたのですが、違う色のH-60シリーズが混じってる?
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粋なことに、陸海空3自衛隊の使用するシーホークとブラックホークを揃えてくれたのです!
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うーん、これが統合運用というやつか(笑)。
展示の準備が整ったところで、エプロンをウロウロ。
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正確に言えば準備中のものですが、人物を入れて撮りたかったので。
最後に、明日のモデリングのためのクローズアップ。
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地上展示まで見届けて帰宅。はじめにも書きましたが、台風接近の中、フルメニューをこなしてくれた各部隊に感謝です。
自衛隊の計画では、次期防で導入予定のオスプレイを佐賀空港へ配備することを計画しているとのことで、それに伴い目達原のヘリもそちらに移動するとのウワサ。自衛隊全体が西方重視に移行する中、目達原駐屯地の変化も要注目ですね。

個人的メモ
往路;笹原7:27→7:43二日市7:48→8:01鳥栖8:09→8:24吉野ヶ里公園→シャトルバス
復路;徒歩10分→吉野ヶ里公園13:09→13:24鳥栖13:27→14:32笹原

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書評<越天の空

かつて外敵の侵攻を受け、本土領土を失った日宇皇国。空中空母<八洲>を政府と軍と領土として、皇女・焔宮は国家再興をはかる。”私物”である戦闘機パイロット、飛来越天を唯一無二の剣として。皇女は諸大国の首脳と互角に渡り合い、また空軍の司令官として完璧に振る舞い、その野望を実現するかにみえたが・・・。戦火と政治が巡る物語の後編。

時代背景を第一次大戦の戦間期くらいの異世界に設定した、2人の”戦闘乙女”の物語の後編。新兵器の登場により決定的に変わる戦闘の様相。戦闘には勝利しても、戦争の脱出口を間違えば目的を達することができない現実。そんなハードな物語でありながら、百合やツンデレの要素を盛り込む絶妙なバランス。最後の10数ページでどのように完結させるのか、心配になったが、納得の着地点である。最近のライトノベルといわれる分野はどうも甘口で、と感じている大人にピッタリくる物語である。

初版2014/09 イカロス出版/ソフトカバー

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書評<米ソ冷戦秘録 幻の作戦・兵器1945-91>

ナチス第3帝国の崩壊、あるいはそれ以前から、イギリスやアメリカなどの自由主義諸国にとってソ連は重大な脅威であり、それに対抗するため、数々の作戦計画が立てられた。幸いなことにそれは実行されることなく、ソ連の崩壊により冷戦は終了した。本書は機密指定が解除された各種極秘文書を精査し、冷戦といわれた時代の戦争計画の実際を明かしていく。

本書はいわゆる”奇想天外兵器”のたぐいを紹介するものではなく、機密指定された官僚文書を読み解くことで、米ソ両政府の中枢、あるいは軍首脳がどのようなことを検討していたのかを明かしていく。”戦術核兵器”と”戦略核兵器”といった曖昧な区別が果たして実際に役に立ち、全面核戦争にエスカレートすることはないのか?”全面核戦争”と一口でいっても、実際に何発の核弾頭を、どこの都市に投射し、どのような結果をもたらすのか?その可能性がごく真剣に検討されていた時代があったのである。官僚的な”作文”がかえって現実感を薄くするが、とてつもない駆け引きを両陣営は繰り広げていたのである。本書はその一端を知ることができる。

初版2014/09 創元社/ハードカバー(大型)

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