書評<土漠の花>
アフリカのソマリア沖に跋扈する海賊に対処するため、政府は海上監視用に海自のP-3Cを派遣した。基地警護隊として、陸自第一空挺団とともに。ある偶然から、アメリカ海軍の墜落したヘリの捜索に、空挺団の小隊に派遣されることとなった。そして彼らはそこで現地ゲリラに追われる女性を助けると共に、そのゲリラから決死の逃避行を強いられることになる。果たして、彼らは生き残ることができるか?
「海外派遣された自衛隊の実戦」のフィクションだが、政治的な話は一切なし。武力と知力を最大限に発揮し、生き残りをかけるサバイバルの物語だ。見知らぬ土地での、火力も機動力も劣る部隊の決死の逃避行に、各隊員の人生の背景が巧みに織り込まれ、勇気と自己犠牲を見せつけられる。一気読み以外の読み方が見つからない、ノンストップアクションだ。
初版2014/09 幻冬舎/ハードカバー
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