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静岡ホビーショーまで数えてみるとあと3か月。寒いからって休みは1日12時間くらい布団にくるまっている場合ではない!
なので、2015年の静岡ホビーショー向けの製作、始めます。
まずはハセガワ1/72E-2Cホークアイ。
今回は合同展示のYDCCさんのテーマが"艦載機"ということなので、5月までは主翼折りたたんだ艦載機をできるだけ完成させたいなと。在庫しているウルフパックのレジンパーツの一掃処分としましょう。
ということで、主翼は折り畳み部分でカットソーでカットして、レジンパーツを挟み込んでいます。ハセガワさんもカットされることを意識してパーツを設計しているのか、ここだけはプラが薄いんですね。助かります。ウルフパックのレジンパーツは当然のことながら?ピタッとはこないので、パテと黒瞬着により周囲を修正してやる必要があります。
折り畳み部分がどうにも複雑なE-2C、丁寧に進めていこうと思います。
モダン・サッカーの主流派4バックである。だが、世界最強クラブの一角であるバイエルン・ミュンヘンのグオラディオラは14‐15シーズンにおいて3バックも用い、Jクラブでも、3バックを用いるチームがある。その意味合いは各チームによって違うが、スタンダードを用いないからには、それなりの理由とロマンがある。戦術解説の第一人者である著者が、世界の3バックを俯瞰し、解説する。
現場の監督がいくら「フォーメーションや戦術はフットボールの本質ではない」と口酸っぱくコメントしても、我々日本人サッカーファンは戦術論が大好きである。3バックか4バックか、これも主要な議論の1つであろう。もちろん、3バックといっても目的は様々であり、モダンサッカーでは試合中のフォーメーション変化は当たり前になりつつあるので、バックスの数が本質でないのは確かである。しかしそれでも、試合スタートの時や試合をリスタートするときのフォーメーションはチームの方向が明確に表れるものであり、監督とチーム方針が読み取れる。本書は今注目を集めるチームの戦術を解説したものであり、結論として3バックを"変わり者の戦術"と捉えている。身近なJリーグでも、その"変わり者の戦術"を用いるチームがいくつかあるので、シーズンがはじまったら、そこに注目したくなる1冊である。
初版2015/01 カンゼン/ソフトカバー
第2次大戦後、アメリカは超大国の地位を確保し、国民も"我が世の春"を謳歌した。だが1970年代以降、日本をはじめとした新興工業国が勃興し、アメリカの製造業の凋落がはじまる。一方で、投資銀行と商業銀行の垣根を取り払う法律の改正により、にわかに金融機関が大きな力を持ち始め、ウォール街こそがアメリカの時代がおとずれていた。
本書は4人のまったく異なる出自と人生を歩んできたアメリカ人と、時代の節目に現れた重要人物たちの人生を描くことにより、極端な富の偏在、激しい党派対立に代表される"分裂した"アメリカを描き出す。
本書の主人公は4人。ある政治家に感化され、ワシントンを目指し、そこに一定の地位を確保したロビイスト。貧しい家庭に生まれ、アメリカの製造業の衰退に翻弄された黒人女性。アメリカ中西部の片田舎で、トラックステーションを起業した後、グリーンエネルギーの開発に取りつかれた男性。天才的な頭脳を持ち、IT時代の勃興期にペイパルを開発し、富を築いた後も時代の最先端を走り続ける男性。彼らの人生の成功と失敗(たいてい失敗だが)を描くことにより、アメリカの時代の変化、転換点を鮮やかに描き出している。製造業の衰退による雇用の極端な減少。IT分野など一部産業は先鋭化し富をもたらすものの、産業のすそ野を広げるにはいたらず、固定化する貧富の格差。巨大小売店が全米を支配し、商品のディスカウントが給料のディスカウントをもたらす現実。特に、2008年のサブプライムローンの破たんをきっかけとするバブルの破たん前後のアメリカの現実は、地元記者の綿密な取材による土地バブルの真実を描くことにより、ウォール街の強欲な面々がもたらしたアメリカの凋落を緊張感をもって描くことに成功している。
タイトルどおり、綻びゆくアメリカを描く本書だが、一方で強烈に印象に残るのは登場人物たちの前へ進む意志とプライドだ。進歩する先進国、アメリカ国民であることのプライドが時代に翻弄され、人生の奈落に陥りつつも、なお立ち上がろうとする彼らこそが、この国の希望なのだろう。
大きな期待をかけられた黒人初のアメリカ大統領、オバマをもってしても、アメリカの綻びはとまりそうにない。そんなアメリカの現実に一部を知ることができる。ハードカバー版だと、¥4,000近くする大著だが、読む価値はある。
初版2014/08 NHK出版/ハードカバー
現実世界への"ゲート"が閉ざされたため、燃料不足に陥り、石油精製にまでトライしつつあるくらいには困窮した自衛隊。彼らが希望を託すのは、賢者レレィの研究による、ゲートの再建である。
一方で、帝国では王権の後継ぎ争いが激しさを増しつつあり、策謀が渦巻いている。自衛隊が異世界に閉じ込められた後の物語、第4弾。
主人公、伊丹をめぐる女性の冒険譚を描いた「ゲート」の外伝。一応、ヒロイン格の女性たちが一回りしたので、物語は一段落ついた感じなのかな。
結局のところ、本シリーズは自衛隊とファンタジー世界が出会ったらどうなるかが面白かったのであって、いわゆるファンタジーの世界観が全面的に出る外伝シリーズはいまいちだったかも。
なお、本作品は連載継続中のマンガに続いて、アニメ化も決定しているとのことで、戦闘シーンはあますなく描いてほしい、と思う今日この頃。
初版2014/12 アルファポリス/ソフトカバー
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