« 書評<GARM WARS 白銀の審問艦> | Main | 書評<未完の計画機 (命をかけて歴史をつくった影の航空機たち)> »

2015.05.27

書評<マリファナも銃もバカもOKの国 言霊USA2015>

週刊文春に掲載中の、ニュースからは分からないアメリカの”いま”を伝えるエッセイ。著者はややリベラルよりの映画評論家だが、アメリカでブームとなっている単語をキーワードに、アメリカという国がどのように変化しつつあるのかを、笑いと皮肉で綴っていく。

いかにABCあたりの海外ニュースを視聴しようとも、アメリカの家庭や地域社会で起きていること、ちょっとしたブーム、有名人の発言などは、なかなか日本にいては捉えにくい。著者はある意味軽い文章でありながらも、変わりつつあるアメリカを海外に疎い日本人に伝えている。なくならない人種や性別による差別、極端から極端へふれる世論の同行。多様化する社会に追いつけない、二大政党主義。清廉潔癖だったオバマ大統領とその夫人さえ、知らずに大企業の思惑に巻き込まれていく、行き過ぎた資本主義。さっと読み進められるが、重要な疑問を提示してくる、そんなエッセイの数々である。

初版2015/04 文藝春秋/kindle版

« 書評<GARM WARS 白銀の審問艦> | Main | 書評<未完の計画機 (命をかけて歴史をつくった影の航空機たち)> »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 書評<マリファナも銃もバカもOKの国 言霊USA2015>:

« 書評<GARM WARS 白銀の審問艦> | Main | 書評<未完の計画機 (命をかけて歴史をつくった影の航空機たち)> »

My Photo
August 2022
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

Twitter


無料ブログはココログ