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書評<営業バンが高速道路をぶっ飛ばせる理由>

サスペンションの神様の異名をとるエンジニア國政久郎氏と、モータージャーナリスト森慶太氏の問答で、乗用車の操安性、すなわち直進性やカーブでの挙動を説明していくのが本書である。クルマのサスペンションの挙動は様々な物理特性が絡み、非常に数学的な分野だが、本書ではシロウトにも理解しやすいように解説する。

近年はハードとしての車の進化は進み、”真っすぐ走る””運転者の思い通りに走る”くらいのことは、よほど特殊なクルマでない限り誰にでも出来そうな感じがする。ところが、発売されたての新車においても、どうにも運転しにくいクルマがある。妙にステアリングが敏感で、高速を流すのにも疲労する。そのような状況の理由を本書は明かしていく。
例えば表題の営業バン。ワタシ自身も営業車乗りだが、スペック上は中級セダンに劣るのに140㎞くらいはへっちゃらだ。そこには貨物車ゆえのボディの堅牢さ、実用性優先のタイヤ、遮音材が薄いゆえによく分かる走ってるクルマの状況など、アクセルを踏める要因があるのだ。スペックや内外装に惑わされないクルマ選びのための参考書の1つになるだろう。


初版2015/09 三栄書房/ソフトカバー

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