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書評<軍事大国ロシア>

ソ連崩壊以来、ロシア軍は経済的、政治的混乱を要因として、ドラスティックな変化を遂げてきた。常に情報をアップデートしておかないと、現在のロシア軍の実態は見えない。本書は2016年現在のロシア軍のドクトリン、組織、装備を簡潔に説明し、ロシア軍が何と戦い、何を備え、将来はどうなろうとしているかを見極める。

ソ連崩壊後、その活動が著しく低下し、もはやNATOをはじめとした近隣諸国の脅威ではなくなりつつあったロシア軍。だが、経済的混乱から立ち直るとともに、その力を取り戻してきた。その過程で、大きな実戦と改革を経験し、20余年で軍の組織やドクトリンは大きく変化している。本書はそのアウトラインを解説し、ロシア軍がどんな変貌を遂げたか、あるいは何が変わらなかったかを解説する。また、軍そのものだけではなく内務省関連の準軍事部隊なども解説に加えられており、ロシアを取り巻く軍事的環境を知ることができる。
日本とは比べることができないほど軍隊が身近にあるロシアでは、軍事情勢を探ればおのずとロシアという国が見えてくる。それゆえ、ロシア国民が持つ価値観の一部を知ることが出来るのも、本書の特徴だ。著者が「軍事大国ロシア」とタイトルがつけたのは、何も戦力や組織のことだけを言っているのではないことが理解でする。
専門書としては説明も平易で分かりやすく、ロシア軍の知識を幅広く得られる一冊である。


初版2016/04 作品社/ハードカバー

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