« 書評<ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち> | Main | 書評<漂流> »

書評<徹底検証 日本の右傾化>

第2次安倍政権発足のころからか、にわかに「日本社会の右傾化」が一部論者から叫ばれるようになった。東アジアの近隣へのヘイト、反戦運動に代表される左翼的価値観の衰退、保守的な価値観の復活など、確かに様々な変化があることは確かだ。では、それが”社会の右傾化”といえるのか。宗教、家族、LGBTなど価値観が分かれる分野の専門家たちが分析する。

自分自身はネット上では「ネトウヨ的な意見」を口にしていることを自覚している。なので、「日本の右傾化」なるものは「無防備都市宣言」といった非現実的な反戦主義に対する反動だと思っている。だが、本書では多くのものが学べる。我々がフツーに生きてニュースに接している限りは浮かび上がってこない、宗教的、保守的な価値観の勢力だ。本書でたびたび登場する「日本会議」がその代表であろう。いわゆるリベラル的な価値観をよしとしない人々は確かに存在し、政治に影響をおよぼそうとしているのだ。それらの知識を得られるだけでも、本書には価値があろう。
世界的に「リベラル、グローバル化」といった価値観に疑問が呈されている中で、今はまだ、さほど力を持たないそれらの”右翼的勢力”が政治に影響を及ぼしていくのか?変わる世界の中で、日本も”戦後ではいられないのである。

初版2017/03 筑摩書房/ソフトカバー

|

« 書評<ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち> | Main | 書評<漂流> »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/3634/65183717

Listed below are links to weblogs that reference 書評<徹底検証 日本の右傾化>:

« 書評<ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち> | Main | 書評<漂流> »