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書評<心を操る寄生生物 : 感情から文化・社会まで>

近年、人間をとりまく細菌、寄生生物の研究が進み、注目を集めている。寄生生物に寄生された昆虫が、寄生生物に有利なよう、非常に奇妙で興味深い行動をとることが知られていたが、ネズミなどの哺乳類、はては人間の脳にも細菌が侵入し、人間の行動をコントロールされているという証拠が確実に積み重なりつつある。本書はそうした事実に加え、細菌に対する人間の本能が文化や社会に影響を与えているのではないかという最新の研究を紹介する。

脳に寄生するトキソプラズマが、人間の行動を狂わせ、例えば交通事故などのアクシデントを引き起こしているのではないか?近年、こうした説が真実味を帯び始めている。寄生生物はもちろん以前から研究されているが、それは感情や行動面に変化を与えているというのだ。本書はそうした研究の最前線を追う。それは細菌や寄生生物の直接的な影響だけではなく、細菌に対する嫌悪が社会を変えているのではないかという研究までいきつく。もちろん、何事も寄生生物のせいにするのは物事を単純化し過ぎだが、それでも差別など文化的な側面で語られがちな我々の感情に、多少なりとも影響があるのは確実だろう。本書はそうした科学者たちの見解を紹介していく。

初版2017/05 インターシフト/ハードカバー

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