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書評<だまされないための「韓国」 あの国を理解する「困難」と「重み」>

違う国、民族なので当たり前なのだが、韓国国民のメンタリティーは、とにかく分かりにくい。ゆえに彼らを蛇蝎のごとく嫌い、ヘイトスピーチを繰り返す輩は絶えないし、一般ピープルの好感度も下がるばかりだ。そのメンタリティーの根源はどのような価値観の下、形成されているのか。前大統領の朴槿恵を巡る崔順実ゲート事件で、韓国国民はなぜあれほど盛り上がり、司法と議会はなぜ弾劾という判断を下したのか?気鋭の韓国学者である著者二人が対談形式で、それを解説していく。

例えば韓国の国民はなぜ、あれほど歴史にこだわり、もはや偽史と言われても仕方のない”物語”を作り出すのか?著者たちは殻国国民が事実ではなく「あるべきだった歴史」を構築し、それを「事実」として振る舞うことを指摘する。日本と「共通の歴史認識」を探そうとしても、すれ違いばかりで終わるわけだ。本書はこういった隣国の国民、あるいは政府や司法とのすれ違いを解説していく。それは論理的であり、しごく納得のいくものだ。そうしたすれ違いをきちんと確認したうえでの外交交渉、あるいは民間交流をなすべきなのに、一部で過剰に隣国意識や贖罪意識をもつ日本人がいるので、話がどんどん複雑になっていくのだ。本書はドライに、また客観的に隣国との外交関係あるいは距離感を見つめた本であり、ネットで見かける「おかしな韓国のお話」に過剰反応するのが馬鹿らしくなる本でもある。


初版2017/05 講談社/ソフトカバー

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