書評<凶鳥〈フッケバイン〉 ヒトラー最終指令>
ヒトラー率いる第三帝国の崩壊が迫りつつあるドイツの片田舎に、謎の飛行物体が墜落する。ヒトラーは、その謎の物体を凶鳥<フッケバイン>と呼称し、武装親衛隊を経由してドイツ国防軍に物体の回収命令を出す。その正体を知ってかしらずか、アメリカの特殊部隊員やロシアの機甲部隊も呼び寄せていた。いち早く到着したドイツ軍将校は、異常な状況と敵に出くわす。
急逝した佐藤大輔御大の有名な短編の1つ。いわばUFOとゾンビものの短編だが、そこは仮想戦記で名を残した著者の作品なので、ドイツ将校の活躍を描いた英雄譚となっている。男の中の男、戦士の中の戦士、将校の中の将校。まさにミリオタが憧れる国防軍の将校の姿そのものであり、その戦闘シーンもまったく抜かりない。作品世界に一気に入り、読み切ってしまう作品であった。
初版2000/03 角川書店/Kindle本
« 書評<トラクターの世界史 - 人類の歴史を変えた「鉄の馬」たち> | Main | 書評<フェラーリ メカニカル バイブル> »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 書評<ベリングキャット ――デジタルハンター、国家の嘘を暴く>(2022.08.28)
- 書評<バルサ・コンプレックス “ドリームチーム”&”FCメッシ”までの栄光と凋落>(2022.05.25)
- 書評<冷蔵と人間の歴史>(2022.05.24)
- 書評<ザ・コーポレーション>(2022.05.23)
- 書評<狩りの思考法>(2022.04.19)
The comments to this entry are closed.
« 書評<トラクターの世界史 - 人類の歴史を変えた「鉄の馬」たち> | Main | 書評<フェラーリ メカニカル バイブル> »
Comments