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書評<共食いの博物誌——動物から人間まで>

「カニバリズム」は人類にとって大きなタブーの一つであり、ゆえに怖いもの見たさで多くの映画やドラマで恐怖の対象として取り上げられている。生物界全体としても、「生殖中にメスがオスを食べる」といった印象的な事象のせいで、特別な生態として捉えられがちだ。本書はまず昆虫や哺乳類の共食いの事例や、俗説とその真実を紹介し、後半で人類のカニバリズムの実例とタブーとされているわけを明かしていく。

生物に多少なりとも興味があれば、共食いは特殊なものではなく、食糧不足になればどんな動物にも発生する現象であるという事実に納得できるはずだ。「自分の遺伝子を継いでいく」という、セントラルドグマさえ理解していれば、特異な共食いの事例も理解できる。
問題は文化、文明を持つ人類だ。人類ももちろん「生存本能」に従って共食いをする。だが、カニバリズムへの嫌悪は主にキリスト教文化の影響が強い。中世の侵略者たちは「未開の人々」を支配するために利用してきた。儀式的なカニバリズムは普遍的といってもいいぐらいの事象なのに、カニバリズムを「自分たちとは違う」と差別と支配の象徴としてきたのである。
本書は最後に、共食いが実際に疾病を流行させた事例を紹介する。BSE、つまり狂牛病だ。草食動物である牛や羊に肉骨粉を食べさせる飼育法は、プリオン病原体を拡散させた。共食いは自然の摂理でも、それを不自然に超えていくと、歪みが発生する。人類と共食いの関係の不自然さを科学的、歴史的にレポートした好著だ。

初版2017/11 太田出版/ソフトカバー

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書評<エロマンガ表現史>

マンガの歴史は長く、それなりの評論もあるが、エロマンガはそのジャンルの特殊性から、なかなか批評的な文章に出会うことは難しい。本書はそのエロマンガの表現の歴史の解読に挑んだものである。「触手」「乳首残像」「くぱぁ」といったエポックメイキングな表現は誰が生み出し、継承され、マンガ読みに共通認識される"記号”となったか。サブカルだからといって茶化すことなく、あくまでアカデミックに分析する。

エロマンガが劇画と呼ばれるものから派生して50年弱。絵柄だけではなく、マンガとして進化してきた。エロという特殊性から規制もあるが、逆にそれが表現の進化を生み出したともいえる。
本書は前記したエロマンガの代表的な共通記号を歴史を分析する。いまやメジャーになった大作家のインタビュー、また海外に活躍の場を広げた作家へのインタビューも含めて、ある意味貴重な資料集となっている。
この批評書いてるワタシは45歳だが、まさにエロマンガの進化のど真ん中を生きてきたことを感じさせる一冊でもある。ソフト表現の「ホットミルク」、暴力表現に衝撃を受けた前田先生に代表される異種姦マンガ、「みさくら語」の数々。我々は何を「エロい」としてきたのか、貴重な歴史書だ。

初版2017/11 太田出版/ソフトカバー

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書評<日本人のための第一次世界大戦史 世界はなぜ戦争に突入したのか>

全面的に参戦したわけではないので、日本において一般的には知名度が低い第一次世界大戦。しかしながら、現在の兵器はほぼ1次大戦のテクノロジーの延長線上にあり、世界情勢の混迷も、2次大戦後の大国の振る舞いではなく、むしろ1次大戦後の国境分割や植民地分配に影響している。本書は1次大戦の持つ歴史的影響を、分かりやすく解説する。

自分はミリオタなので、1次大戦の兵器や作戦面の知識はあるが、実質的に世界初の総力戦であった1次大戦の経済的・政治的な影響については知らないことが多かったので、たいへん勉強になった本である。著者は金融関係の出身なので、特に戦争資金の調達や総力戦での金融面の影響など、非常に興味深い事実の連続であった。各論ではなく、歴史の中の1次大戦を知る書として、最適である。


初版2017/10 PHP研究所/kindle版

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新田原基地エアーフェスタ2017に行ってきた その②地上展示編

新田原基地エアーフェスタ2017、築城基地航空祭の基地と同じく地上展示の典型をうp。

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新田原基地といえばいまやイーグルの基地なのですが、地上ではファントムばっかり撮ってました。フォトジェニックなんですよねえ。なんだかんだいって、ファントムⅡを見ることが出来るのもあとわずか。貴重な体験を大切にしたいものです。


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新田原基地エアーフェスタ2017に行ってきた その①飛行展示編

11月26日の築城基地航空祭から連続参戦、新田原基地エアーフェスタ2017の画像もうpしておきます。
航空祭当日、天気予報外れてまたも曇天。すっきりしない気持ちだったのですが…。そこはマニア、飛行展示が始まれば夢中です。
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曇天だとアフターバーナーが強調されるので、それもまた味です。教育隊および梅組さんチームともども、大型戦闘機ならではの迫力。イーグルはイイ。
ファントムお爺ちゃんはRFが飛行展示。洋上迷彩のファントム、ヤレていい感じになってました。

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そして基地祭のお客さんたちが驚いた三沢のF-16デモチーム。ローショーだったのですが、それゆえのありえない低高度でのありえない突っ込み。

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曇天でも、来てよかったと必ず感じさせてくれるのが航空祭。隊員さんから宮交バスの運転手さんまで、感謝の念を禁じえません。

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築城基地航空祭2017に行ってきた その②地上展示編

築城基地航空祭2017、地上展示というか、点景をうp。
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F-2の基地なので、どうしても点景もF-2が絡みますね。F-35Aも始まり、またF-15JのPre-MSIP機をどう扱うかも問題になる中、F-2Aに与えられる任務も変化しつつあります。注目していきましょう。

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築城基地航空祭2017に行ってきた その①飛行展示編

もうかなり時間が経ちますが、記録用に築城基地航空祭2017の写真をうpしていきます。
当日は残念ながら曇天。不幸中の幸いで雲は高く、多くの飛行展示を見ることが出来ました。
まずは8SQの機動飛行。
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三沢から築城へ移動してきたF-2A、素晴らしい機動飛行を見せてくれました。マニア向けに背中ばっくり、ペーパー発生が多めのメニューを組んでくれたようで、迫力溢れる飛行展示。BGMもHello!VIFAMからの演歌と、楽しませていただきました。
続いて、陸自よりAH-64Dアパッチ・ロングボウ。

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空自基地というアウェイ?ゆえか、大人しめの飛行。おそらく事故の影響で救難のUH-60の飛行展示がなかったため、ヘリの飛行はアパッチのみ。来年は救難展示の復活を期待したいですね。
新田原基地の梅組はアニバーサリー機が機動飛行。
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個人的には岩国に続いて2回目、ウイスキーパパさんの飛行展示。
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曇天ですが、抜群の切れ味。パパさんのTweetによると、空自や軍の基地では万一さえ許されないので、抑えめの飛行展示なのだとか。素晴らしい技量です。
午後からは2回目のF-2A機動飛行の後、ブルーインパルス。


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ちょっとお疲れ気味だったので、ブルーの途中で帰途に着きました。2017年の築城基地航空祭は、8SQの機動飛行に尽きましたね。ここのところのF-2Aの飛行展示は迫力不足のように感じていたので、ありがたいばかり。来年も期待しましょう。


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