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書評<ダ・フォース>

ニューヨークのマンハッタン・ノースと呼ばれる街の犯罪、すなわち麻薬、殺人、窃盗などを統合的に取り締まる特捜部、”ダ・フォース”。犯罪多発地域で、タフで優秀な警官たちを率いるデニー・マローンはこの街を統べる刑事の王であるが、悪徳警官でもあった。危ない橋をうまく渡ってきたはずのマローンは、ニューヨーク市当局とFBIの罠に嵌まり、破滅の道を歩み始める。

街の麻薬ディーラーやマフィアたちを相手にリベートを受け取るという悪徳と、「自分の街を守る」という使命感と正義の両立。危ういバランスを自らの中に保ちながら、犯罪を取り締まるマローンという存在を通してみる、ニューヨークのダウンタウン。麻薬の蔓延や人種差別などをリアルに描きながら、警官は、街とは何かを問う警官と犯罪の物語は読者を圧倒する。そして、華やかな世界有数の都市であるニューヨークの裏の顔の圧倒的なリアル。現場の警察と市当局の乖離、市当局と連邦政府の対立など権力を争うエリートたちの薄汚さに比べれば、マローンは確かに街の王である。ページをめくる手が止まらない物語とは、この物語のことをいうのであろう。


初版2018/03 ハーパーコリンズ・ジャパン/Kindle版

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