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書評<激震! セクハラ帝国アメリカ 言霊USA2018 USA語録>

アメリカ在住の映画評論家である著者による、アメリカの現在を綴るコラム集。今回はトランプ大統領の”ご乱心”っと"me too"と呼ばれるセクハラ騒動がメイン。断片的に伝えられる"me too"運動の実態をユーモアを交えて綴っていく。

ハリウッド作の映画評論家で、リベラルな政治姿勢で知られる著者が、彼にも馴染みのあるハリウッド関係者のスキャンダルをどう斬るのか?それに興味があったのだが、結論からいうと事実の羅列に過ぎなくて、著者にしては毒が足りない気がするのだ。日本の古く時代遅れな社会を見下し、アメリカのリベラル勢力を上げるのが著者の基本姿勢だが、そのリベラルの象徴の一つであるハリウッドがヘタしたら日本社会よりヒドイ男尊女卑だったのだから、まあ筆も鈍るというものなのだろう。保守からリベラルへ移行していったはずのアメリカが、その内実に対立を抱えたまま、息が詰まるようなポリティカルコレクトネスが支配する社会と化している現実。そのことを本書も象徴しているのかも知れない。

初版2018/03 文藝春秋/kindle版

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