Mirage 4000 Completed
モデルズヴィート1/72 ミラージュ4000、完成しました。
ミラージュ4000はフランスのダッソー社が開発した試作戦闘機。1970年代、ミラージュ2000を基に大型戦闘機市場への参入を目論んだダッソー社が自主開発した双発戦闘機で、1979年に初飛行しました。F-14あるいはF-15をライバルと想定し、FBWやバブルキャノピーなど先進的な設計と技術が取り入れられていました。アラブ諸国、特にサウジアラビアへの輸出を想定していましたが、フランス本国で採用がない機体を採用する空軍はなく、試作機の開発にとどまり計画は中止されましたが、デルタ翼とカナード翼を組み合わせた双発戦闘機開発という経験は、ラファールの開発に生かされました。
キットはウクライナの新興メーカー、モデルズヴィートの新商品をストレート組み。パーツはスジ彫りが美しく、キャノピーはクローズとオープンの2種類セット。マスキングシートやエッチングパーツも付属する至れり尽くせりの内容のパッケージですが、肝心の胴体がプラ板による補強なしでは組み上がらないなど、プラモデルとしては少しハードルの高い内容です。
工作についてはなるべくスジ彫りの彫り直しがないよう、擦り合わせを念入りに行っています。それでも合わない場合は瞬着と硬化剤で強引に接着。多少の苦労はありますが、美しい機体のラインは完全再現されています。
塗装は1号機のデモ塗装を再現。ガイアノーツのアルティメットホワイトを吹きつけて磨くことを複数回繰り返して平滑な塗面を目指しましたが、一部は荒れたまま妥協。ブルーとレッドのラインは、エアインティークとカナードは塗装、それ以外はデカール再現。
東欧の新興メーカーのキットということで、パーツそのものはCAD/CAMとNC工作機械で驚くような精度ですが、プラモとしては少々難あり、というところでしょうか。それでも、インジェクションでミラージュ4000を作れるのですから、感謝しかありません。同じスケールで、ミラージュ2000の完全版もお願いしたいものです。
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