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2018.12.24

"F-4EJ "MiG SILHOUETTE" Completed

ハセガワ1/72F-4EJファントムⅡ "MiG SILHOUETTE"、完成しました。

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F-35Aの本格導入に伴い、長きにわたり航空自衛隊で日本の空を守ってきたF-4EJファントムⅡが2019年で引退します。この機会に、FCSなどが改修される前の仕様でF-4EJを製作しました。

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キットはハセガワの限定版をストレート組み。シートベルトをファインモールドの別売品、ピトー管を同じくファインモールドの金属挽き物に交換しています。塗装とデカール貼りに傾注。

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塗装は”1984年に百里基地所属の301SQにて施された、ミグシルエット”と呼ばれる仮想敵機役を務めた有名な機体を再現。ライトゴーストグレーを全面塗装した後にC340グリーンでMig-21のシルエットをマスキングにて塗装。上面、側面とも空中で見事にMig-21が浮かび上がったそうです。

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2005年発売のキットを中古にて購入したのですが、すでにデカールが限界に近くすぐにバリバリと割れるので、扱いに相当苦労しました。空自からのファントム引退に伴い、旧塗装のファントムを作りたい人も多いはず。プラッツあたり、オールドファッションのコーションマークセットを発売してくれないかなあ、とつくづく思った製作でした。

これにて2019年の模型製作も〆。来年もよろしくお願いいたします。来年もよろしくお願いいたします。


2018.12.01

書評<細胞内共生説の謎: 隠された歴史とポストゲノム時代における新展開>

地球上の単細胞、多細胞生物にはあまねく細胞内に小器官を抱えている。それらは原初の細胞形成時代に、細胞内に別の細胞を取り込み、共生をはじめたとの考え方が現在の定説である。特にミトコンドリアと葉緑体などの色素体に関しては、小器官がDNAを抱えていることから、定説の根拠となっておる。この細胞内共生説はどのようにして学界の定説となったのか、1900年代以降の研究の歴史を紐解いていく。

現役の細胞学の先生が著者ということで、ポピュラーサイエンス以上、専門書以下という立ち位置の本だが、専門的で難解な部分はゲノム解析が主で、全体としては歴史書に近い本である。ロシアの生物学者が細胞内共生説を唱え、現代の細胞内共生説の祖ともいえるマーギュラスがどのような事実を根拠に研究発表したのか?そしてゲノム解析が急速に進んだ現代において、ゲノム解析から細胞内共生説を補強したのか、再考を促したのか?様々な視点から細胞内共生説を取り扱っている。生命の創生に関わる地球科学のマクロの視点から、ゲノム解析によるミクロの視点への移行は興味深い。また、学者の個性が大いに定説の定着や否定に関わるという事実は、とかく”エビデンス”にこだわりがちな現代の科学で再考されるべき視点であろう。
本書の著者もまた個性的な方であることも想像できる、読む解くのに時間はかかるが興味深い生物学の書である。

初版2018/06 東京大学出版会/ハードカバー

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