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2019.12.15

新田原基地エアフェスタ2019に行ってきた

日程的に余裕がなく、参戦を諦めかけていた新田原基地エアフェスタ2019ですが、ファントムのラストフライトを見逃すと後悔しそうなこと、たまたま狙っていたフライト便が取れたため、急遽宮崎へ移動。新田原基地にたどり着くことが出来まました。

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新田原基地はF-15Jイーグルが2飛行隊所属する基地であり、飛行展示はイーグルが主役のはずですが、多くのおじさんたちにとって、来場の最大の目的は、かつての所属部隊の301SQ の記念塗装機の飛行展示でしょう。

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いやー、ほんと行ってよかったですね、という飛行展示。会場順光で撮影できるよう配慮された飛行経路、プラモ仲間による位置取りアドバイスもあり、素晴らしい写真が撮れました。本家の百里ではタンクなしの飛行展示だったので、お得感もあり。

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RF-4Eの方は、、来年が観閲式のため、正真正銘のラストの飛行展示。今年は豪雨災害もあり、最後まで活躍してくれました。

今回は人混みを避けるため、午前中で撤収。高鍋から宮崎空港に移動して、快適なフライトで博多へ帰着。これまではずっと高速バスでの参加だったのですが、楽を覚えてしまいました(笑)。これにて本年度の自衛隊イベント参戦は終了。今年も楽しく有意義な一般公開を楽しむことが出来ました。激務の隊員の皆さんに感謝を。

個人的メモ

<往路>福岡空港19:25⇒20:10宮崎空港

<復路>高鍋駅13:47⇒14:16宮崎空港16:40⇒17:35福岡空港

2019.12.11

書評<奇書の世界史 歴史を動かす“ヤバい書物”の物語>

 

本書で紹介する奇書とは、数“奇”な運命をたどった“書”物である。”魔女狩り”という、当時の価値観では当たり前のように行われた際に参考にされ、ベストセラーになった本。多くの少年や科学者の運命を変え、人類を月にまで送り出すきっかけとなった著作。その著作により、異端審問にかけられたガリレオは「それでも地球は回っている」と本当に言ったのか?様々な著作の運命を探っていく。

本書はYoutubeで公開されている書評を書籍化したという、今風の著作だ。なので豊富な図表を交え、発売当時の書籍の雰囲気をうまく伝えながら、柔らかい文体で内容を解説していく。当時の人びとが本を読むことによって、現代では考えられない行動を促されたのはなぜなのか?当時の風俗や疫病、宗教などを分析しており、価値観の変化が分かりやすい。今現在も、本書でいうところの”奇書”が生み出されているんだろうなあ、と思わずにはいられない本である。

初版2019/08 KADOKAWA/kindle版

2019.12.10

書評<エイリアン――科学者たちが語る地球外生命>

地球外生命体の研究、探査は人々が思った以上に進展している。天文学の分野では地球によく似た惑星の発見が相次ぎ、太陽系内においてさえ、生命誕生の可能性が取りざたされる発見があった。本書は様々な分野の科学者が地球外生命体が存在する可能性を多角的な視点から探求していく。

本書は、20人の科学者が広い視点で地球外生命体の存在の可能性を論じた本である。その視点は映画やSFに登場するような知的生命体の存在や人類との”ファーストコンタクト”を果たすことが出来るかどうかといったものから、私たちの暮らす銀河に生命体が存在する確率、その生命体のセントラルドグマがなんであるかなど、様々な視点があって面白い。

「宇宙人がいるかいないか」の結論が異なるなど、偏った視点でないのも本書の魅力だ。宇宙は広大なのに、我々哺乳類のような複雑な生命体が生まれる確率は極小であること、まして知的生命体との出会いはおそらくない、という正直な結論もある。天文学から生物学まで、下敷きが多ければ多いほど、楽しめる本である。

 

初版/2019/09    紀伊國屋書店/Kindle版

2019.12.09

書評<アラスカ探検記>

氷河と森林が土地を覆い隠す、過酷な自然環境を残す地、アラスカ。100年前、鉄道王が当時の一流科学者と自然保護活動家をとともに海岸調査のため旅した海路を、アメリカの作家が同じように旅をする旅行記。100年前に彼らが何を目撃したのを記しながら、その100年後に著者が何を見てたかを綴っていく。

厳しい自然がいまだ人を阻むアラスカ。だが、その地がアメリカ合衆国のものになった後、その海岸には黄金、豊富な漁業資源、近年では原油を求め、人々が移住していた。もともとその地で暮らしていた先住民族の暮らしは大きく変わるどころか、存続すら危うい状態になった。これがわずか100年前の出来事である。そうした開拓時代や第2次大戦を経て、アラスカは観光と石油産出地、そして地球温暖化を象徴する土地となっている。石油の価格下落とともに、衰退に向かう街。ここ100年で大幅に縮小した氷河。著者は100年前の旅と絡め、アラスカの自然と社会、そしてその変化を淡々と記していく。クルーズ船で土地に降り立ち、3時間ほどお土産店の周辺を巡るだけでは分からない、アラスカという土地のリアルな歴史とその姿。ことさら環境破壊や現地住民の貧困を訴えるのではない、リアルな体験が貴重なできる紀行本だ。

 

初版2019/08   青土社/Kingle版

2019.12.08

築城基地航空祭2019に行ってきた

もう2週間前のことになりますが、空自築城基地航空祭2019に行ってきた。記録用に、写真をうpしておきます。

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当日は曇りのち晴れ。築城基地は会場から順光で撮影できる基地ということで、所属飛行隊もそれを存分に意識したデモフライトを披露。築城のF-2は墜落事故をはじめ、ちょくちょくトラブルがあったので、どうなることからと思っていましたが、素晴らしいデモフライトを魅せてくれました。

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また、地上展示はいよいよ本年度が最終運用となる501SQのRF-4Eと、301SQ のF-4EJの記念塗装機が粋なアングルで駐機。

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 それに今年は久しぶりにブルーインパルス登場。

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青空とブルーインパルス演技披露のおかげで、当日は6万人あまりが来場。おかげで全飛行展示終了後、2時間ほど基地を出るのに費やしましたが、その甲斐があったというもの。来年にも期待です。

個人的メモ

<往路>笹原駅5:35⇒5:41博多6:20⇒6:37小倉6:52⇒築城駅7:19

<復路>築城駅16:49⇒17:23小倉17:40⇒17:58博多18:09⇒18:16笹原駅

2019.12.07

書評<イスラム2.0: SNSが変えた1400年の宗教観>

西欧諸国がアルカイダやISといったテロ組織に対して”終わりなき戦争”を続けても、あいかわらずイスラム教が関連したテロが減らない昨今。テロの根本的な原因はどこにあるのか?それは貧困や教育でなく、イスラム教徒がインターネット時代になり、経典であるコーランに直接触れる機会が飛躍的に増加したからだと著者は説く。それが表題の「イスラム2.0」の世界である。本書は西洋的価値観に基づいた”テロとの戦い”の間違いを解説し、移民時代を迎えようとしている日本人に対し、イスラム教徒との共存の危険さを警告する。

イスラム教は根本的に神に従う宗教である。それは西洋で構築された民主主義、法治を基準にした国民国家で一般的な価値観とは相容れない、と著者は説く。それならばなぜ、この世界を構築する国家群の枠組みに今までイスラム教が収まっていたのか?それは経典であるコーランを一般教徒に説法するイスラム法学者たちが国家の権力者たちと”癒着”していたからだ。ここまでが著者のいう「イスラム1.0」である。前述のように、インターネットはイスラム世界をも変革した。ムスリムたちはコーランの教えに直接触れ、より”原理主義的”にイスラム教を解釈し、行動を始めているのである。それが今現在のヨーロッパや東南アジアで起きているリベラルとイスラムの摩擦の正体である。近代民主主義国家の「信教の自由」は、基本的人権の下に宗教をおいているからこその”自由”であり、神に従うイスラム教徒とは価値観が根本的に異なるのだ。本書にあるこうした解説は、イスラム教徒たちが本来の姿に戻りつつある現在において、非常に説得力がある。ヨーロッパのリベラルエリートの政治指導者たちがいかに「寛容であれ」と演説しようと、摩擦を経験した国民に響かないのは当然であろう。

翻って日本。著者は日本がすでにテロの”温床”になっていることを指摘する。平和ゆえの警戒感の薄さ、世界の状況への無頓着さを我々は自覚しなければなるまい。まして、日本人は自国民に対してさえ無神経だ。それが、イスラム教徒と本格的に対峙するとどうなるか?想像もつかない事件が起こるのも、そう遠くないのかも知れない。そう感じさせる一冊である。

 

初版2019/11    河出書房新社/河出新書

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